美人女子高生Mちゃんが一日一問経済クイズを出しちゃいます。→出してません。経済解説ブログに退化。
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自分が覚えている中で最も古い経済のニュースってなに?
と聞かれるとどんなことを思い出すでしょう?
自分の場合、「住専」「不良債権処理」だとかそんな感じの単語が出てくる。
つまり自分が物心ついた時にはすでにバブルという時代は終わっていて、
バブルの処理に追われた90年代に育った「バブルを知らない世代」になる。
日本が世界で1番だった時代。
日本経済が21世紀型のモデルだ。
日本こそが文明の終着点、完成形だ。
といわれた時代、日本の狂乱状態、発展のダイナミズムを感じたくて、このころの雑誌を読んでみることにした。
やっぱ日本人なら知っとくべきっしょ。
読む雑誌は東洋経済を1985年4月から92年くらいまで読んでみるつもり。
今日1日で読み終わらすつもりだったんだけど85-87年までしか終わらんかったw
感想としてはすげーいいよ。まじオススメすぎる。
経済誌じゃなくても文春、新潮あたりが一番当時の雰囲気とか感じられそう。
以下内容。簡潔にバブルへゴー。
今日の記事のまとめ
・1985.4から1987.5までの大テーマをまとめてみよう。
①1985年(昭和60年:内閣は中曽根首相)
・貿易摩擦
上半期のニュースの大きなテーマはコレ。
記事にはドル高(2月:1ドル260円)でアメリカが巨額の貿易赤字がやべーってのがしばしば登場する。
・三光汽船倒産
世界最大の海運会社で、昭和49年ごろには日本での時価総額NO.1だった三光汽船が会社更正法申請へ。
東洋経済は週刊誌なので、時系列的に状況がどんどん悪くなっていくのがわかってつらい。
商社や銀行がぞくぞくと大株主の欄から外れていくのな。沈み行く船からは・・・みたいな感じで。
・御巣鷹山日航機墜落事故
東洋経済にはさほど登場しなかったけど、世間に与えた印象はすごかったはず。
ちなみに日航はこの後、伊藤淳二カネボウ会長が日航会長になって労使に苦労するんだけど、
そっちの話のほうがちらほらでてくることになる。
・G5後の円高
一番上で書いたとおり上半期はドル高がテーマだったのだけど、
10月からは一転、円高が大大大テーマになる。85年末と86年上半期のニュースはコレに関することばっか。
ようはプラザ合意なんだけど、当時のメディアではG5での会談って書かれていて、固有名詞はまだなかったのかな。
G5の合意によって240円だったドルは9月のG5後の10月に216円を記録。
それで経済誌だから今後の予想とかでてるわけよ。それがことごとくハズレ狂ってて、当時の混乱状態がわかる。
(・就活事情)
就活が早くなって7月から選考が始まっている!というニュース。
各社アンケートでは11月選考開始が適正だと。
大テーマではないけど、このニュースは軽くショックw
②1986年(昭和61年 ひきつづき中曽根首相)
・とまらぬ円高
85年12月の記事では 190円-210円が主要アナリストの考える今後の予想 だったのだけど
3月には174円、4月には166円。 (85年10月の記事では210円を超えると輸出に打撃がでると。)
それにともなって中小企業に影響が出始める。
プラザ合意でのラインが170-180円だったらしく、行き過ぎる円高に日銀が逆介入も。(失敗する。)
7月、衆参同日選挙で自民大勝利。157円へ。
8月、152円。この後87年2月まで円ドルは152-159円のレンジで推移。
アナリストの中にはさらなるドル大暴落の予想もちらほら。(当たることになる。)
・株高 (時系列的なトコは上の円高んとこと一緒に見るといいかも)
86年は円高と株高が2大テーマ。
円高で輸出業は苦戦しても原油価格の下落など、公定歩合の引き下げ(86年は4回行った)で株高に。
(公定歩合を引き下げても円高になる点はアメリカも引き下げてるから。
このときの円高は円高というより全通貨に対してドル安。)
4月、日経平均は1万5000円突破。
8月、1万8936円 (上がるの早すぎ。)
10月、調整が入って1万5800円 (今の中国みたいな動きだよね)
・都心の地価急騰
都心部で地価が急騰する。一年で30-50%の値上がり。
・自民党大勝利 (円高、株高につながった)
7月の衆参同日選挙で自民党が大勝。
これによって中曽根の自民党総裁延長が確定。
③1987年(昭和62年)
・NTT上場(2月)
86年来の株高もあって大注目される。
売り出し価格は119万円、こいつが上場後1週間で276万と大化けする。(4月に最高値318万円)
これ、今回雑誌読んで初めてわかったけど、この後の株ブームを作った本人はこいつだわ。
証券会社もNTT上場にあわせて新しい顧客獲得のキャンペーンを張ってたし、
NTT株も期待以上に化けたし、一儲けした自慢話がぞくぞくと広まったはず。
硬派といわれる経済誌の東洋経済でも取り上げすぎ感があるから、大衆紙ではやばかっただろうな。
とりあえず貯蓄から投資へ、の流れ一般化させたのはNTT株だなあと感じさせた。
・財テクブーム
投資ブームはゴルフ会員権、土地、ダイヤモンド、絵画にも波及。
そろそろバブルの臭いがしてきました。
・引き続き株高と円高
2月、日経平均2万円突破 円相場は2月まで150円台前半のレンジ。
3月、140円台に。
4月、1ドル138円に。 NTT値上がり止まらず株ブームへ。
5月、日経平均2万5000円突破。
・ポスト中曽根
こちらは政治の大テーマ。
安竹宮(安倍、竹下(田中派)、宮沢)が本命だが、 注目すべきは自民最大派閥の田中派の動き。
60年2月に田中角栄が脳梗塞で倒れ、田中派の金丸信の発言力が高まっていた。
このような背景で田中派で竹下でほぼ決まりだったが、長老たちは二階堂進を推す流れもあった。
とまあ5月までしか読んでないのでここからはまた明日。(総裁決定は11月)
●その他気づいたこと
・日本を引っ張ってきた企業
何回も記事に登場する企業は東芝、日立の総合電機と自動車、商社。
特に商社は日本を引っ張ってきたんだなーという印象をたびたび受けた。
案外ソニーはさほどでてこないのね。
最近躍進の任天堂もファミコンの記事とかあって時代を感じさせた。
売上高にかかる利益率が30%以上ってどんだけファミコン高いんだ。
・日系企業強すぎ。
プラザ合意後、アホみたいに円高が進む。
それでもってアナリストが○○円を超えるとヤバイ、といったラインをガシガシ超えていく。
例えば85年末に210円を割ると輸出関連を直撃って予測してるのに、半年後の86年6月には160円だもんな。
とうぜん企業も負担になってるんだけど、そんな負担ものともせず、たった1年で適応していくんだよね。
いまの中国企業みたいな強さを感じとることができた。踏まれても伸びてくような。日系企業つえー。
・生活は85年とどう変わったか?
86年の記事で個人の金融資産は500兆円突破。というものがあった。
現在個人の金融資産は1500兆円だから3倍か。
GDP比でいうと86年は320兆円で現在が550兆円だから40%の伸びなのに対して+200%はすごいね。
日経平均もほとんど変わらないから現金、保険、年金、土地のどの分野が増えたんだろうね。
もうひとつ。86年に初任給14.5万円へupって記事があった。
今年の大卒初任給は20.2万円だからこちらは30%の伸び。
まあ物価とかから単純に比較はできないんだろうけどなんか微妙っちゃ微妙だよね。
さて、今日は87年から92年までしっかり読破して参ります。
日経NETでちょっと面白いと思った記事があったのでメモ
今日の記事のまとめ
・企業の主な資金調達方法として ①銀行融資②増資③債券発行 の3つがある
・金融規制緩和で企業は銀行融資だけでなく、市場(増資)で資金調達する時代になったと思っていた
・結果的に逆で、買収を恐れた企業は増資による資金調達方法を回避する現象が起こっている。
---------------以下引用-----------------
エクイティファイナンス、上半期7割減・敵対的買収の増加警戒
企業のエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)が大幅に減少している。
今年上半期(1―6月)の新株発行と新株予約権付社債(転換社債=CB)発行の合計は約7500億円と、
前年同期に比べて約7割減少、4年ぶりの低水準にとどまる見通しだ。
敵対的買収の増加を背景に、浮動株が増えるエクイティを敬遠するムードが強まったほか、
金利の上昇を見越して普通社債(SB)の発行を前倒しする動きが相次いだためだ。
新株発行とCBを合わせたエクイティファイナンスの内訳は、
新規株式公開を含む増資が62%減の3800億円、CBは75%減の約3700億円にとどまりそう。
合計では、日経平均株価が7607円まで下落した2003年1―6月(5417億円)以来の低い水準となる。
発行額が1000億円を上回ったのは、
ダイキン工業の公募増資と東レのCBの2件だけで、前年同期の6件を大きく下回った。 (16:32)
-----------------引用終わり-------------------
このニュース、個人的にものすごく面白く感じた。
というのも、銀行からの融資を頼りにするのはやめた!これからは株式市場でも資金調達ができるぞ!
という時代になるのかと思っていたら逆にエクイティファイナンスを回避する傾向になってる。
記事見てなるほどと思った当たり前のロジック(エクイティファイナンス→浮動株増→買収されやすくなる)
なんだけども、株式市場の参加者が増えたので
ただ漠然とこれからは市場で資金調達することも多くなるのかなと思っていた。
株式市場が英米化(成熟化)していく中での一過性の反応だと思うんだけど、
久々こりゃ一本取られたと思ったニュースだったので紹介してみました
M&Aが今の東京市場のテーマだしね。
※エクイティファイナンス
バランスシート上で資産(エクイティ)側に仕分けされる資金調達方法。
例えば増資とか転換社債とか株式を発行して資金を調達する方法。
逆に債券発行や銀行からの借り入れなどの資金調達方法をデットファイナンスという。
こちらはバランスシート上で負債(デット)側に仕分けされるため。
エクイティファイナンスを行うと発行株式数が増えてしまうため、
(一株あたりの利益が)希薄化する思惑から株価が下がる現象がが多々おこる。
でも冷静に考えてみると、資金調達して、そのお金で調達した分以上の利益を生めれば希薄化は起こらないんだよな。
いかに調達したお金をうまく使えないと市場が予想しているかがわかる。
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