美人女子高生Mちゃんが一日一問経済クイズを出しちゃいます。→出してません。経済解説ブログに退化。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
日経NETでちょっと面白いと思った記事があったのでメモ
今日の記事のまとめ
・企業の主な資金調達方法として ①銀行融資②増資③債券発行 の3つがある
・金融規制緩和で企業は銀行融資だけでなく、市場(増資)で資金調達する時代になったと思っていた
・結果的に逆で、買収を恐れた企業は増資による資金調達方法を回避する現象が起こっている。
---------------以下引用-----------------
エクイティファイナンス、上半期7割減・敵対的買収の増加警戒
企業のエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)が大幅に減少している。
今年上半期(1―6月)の新株発行と新株予約権付社債(転換社債=CB)発行の合計は約7500億円と、
前年同期に比べて約7割減少、4年ぶりの低水準にとどまる見通しだ。
敵対的買収の増加を背景に、浮動株が増えるエクイティを敬遠するムードが強まったほか、
金利の上昇を見越して普通社債(SB)の発行を前倒しする動きが相次いだためだ。
新株発行とCBを合わせたエクイティファイナンスの内訳は、
新規株式公開を含む増資が62%減の3800億円、CBは75%減の約3700億円にとどまりそう。
合計では、日経平均株価が7607円まで下落した2003年1―6月(5417億円)以来の低い水準となる。
発行額が1000億円を上回ったのは、
ダイキン工業の公募増資と東レのCBの2件だけで、前年同期の6件を大きく下回った。 (16:32)
-----------------引用終わり-------------------
このニュース、個人的にものすごく面白く感じた。
というのも、銀行からの融資を頼りにするのはやめた!これからは株式市場でも資金調達ができるぞ!
という時代になるのかと思っていたら逆にエクイティファイナンスを回避する傾向になってる。
記事見てなるほどと思った当たり前のロジック(エクイティファイナンス→浮動株増→買収されやすくなる)
なんだけども、株式市場の参加者が増えたので
ただ漠然とこれからは市場で資金調達することも多くなるのかなと思っていた。
株式市場が英米化(成熟化)していく中での一過性の反応だと思うんだけど、
久々こりゃ一本取られたと思ったニュースだったので紹介してみました
M&Aが今の東京市場のテーマだしね。
※エクイティファイナンス
バランスシート上で資産(エクイティ)側に仕分けされる資金調達方法。
例えば増資とか転換社債とか株式を発行して資金を調達する方法。
逆に債券発行や銀行からの借り入れなどの資金調達方法をデットファイナンスという。
こちらはバランスシート上で負債(デット)側に仕分けされるため。
エクイティファイナンスを行うと発行株式数が増えてしまうため、
(一株あたりの利益が)希薄化する思惑から株価が下がる現象がが多々おこる。
でも冷静に考えてみると、資金調達して、そのお金で調達した分以上の利益を生めれば希薄化は起こらないんだよな。
いかに調達したお金をうまく使えないと市場が予想しているかがわかる。
なるほど、面白い現象だね。
GHQが日本占領時に、日本を間接金融から直接金融へ導こうと積極的だったわけだけれども、アメリカとしてはアメリカ資本が日本に切り込む突破口をつくりたかったという意図があったんでしょう。
それはさておき、買収を恐れて資金を市場から調達する方法を避ける傾向がみられるとするなら、それは経営者の保身だと思うね。
株式発行数が増えると確かに浮動株が増えるかもしれないけど、経営陣がこれ以上ないしっかりとした経営をしていれば政権交代なんか起こるはずないのに。
間接金融による資金調達を避けるというのも買収防衛策のひとつなんだろうけど、スティールのリヒテンシュタインが言っていたように最良の買収防衛策は最良の経営をして利益をあげて株式時価総額をあげることだと思いますわよ。
おれも全く同感!
一番の買収防衛策ってのは時価総額をあげることだよね。
そういう意味で市場が成熟化していく過程での一過性のものって書いといたんだ。
ちなみに日本でも戦前(1920年代)ってM&Aが超盛んで、金融も直接金融中心だったみたいよ。
銀行中心の護送船団方式になったのは戦争に向かう1930-40年代の総動員体制からなんだとさ。
忍者ブログ | [PR]