美人女子高生Mちゃんが一日一問経済クイズを出しちゃいます。→出してません。経済解説ブログに退化。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今日の上海株、一次7%超の下落、というニュースをみて
タイトルのような記事を書こうとしたらものすごいことが起こった。
今日の日記のまとめ
・中国株のバブルの強すぎる強さ
・株バブルの起こり方を単純化すると
●上海市場のアホ
今日のお昼くらい、上海の株式市場がものすごい勢いで続落している、というニュースを聞いた。
その報が入っても東京市場はあまり揺るがなかったのであれ??上海一人負け?と思ったのだが
上海市場では後場に入ってミラクルが起こった。なんと7%の下げを盛り返して、終わってみれば2%の上昇。
これ実際、信じられない話。
上は間近3ヶ月の上海市場の値動き。
白い棒と青い棒があるが、この棒ひとつが一日である。
棒の羅列が右肩上がりなのは株価が3ヶ月上がり傾向だ、と捉えてくれればよい。
時折ある青い棒線が下げた日である。
一番右が今日、そしてその左の青い棒が昨日である。
昨日、上海市場では8%の下落をした。上のチャートを見ればわかると思うが、
10日くらいかけて上がった分をわずか1日で下げたのだ。
(ちなみに日経平均で1日8%さげると2007年1月の水準になり、
6ヶ月かけて上がった分を1日で下げることになる。上海市場の異常な値動き具合がわかるっしょ。)
そして前日8%下げ、今日も7%を下げていたのだ。
だれもがこりゃやべえと思ったはずだ。
コレがバブル崩壊のきっかけ、いまの株価が最天井なのでは??と思った人も多かったはず。
ところが、お昼休みを挟んでその日中に下がった分の7%を埋め、上昇に転じたのだ。
この動きは中国市場の参加者がものすごく強気になっていることを示している。
この強さには今月一番驚いた。
●株バブルとは
中国やベトナムではいま株価はバブルだといわれている。
このバブルとは一体なんだろうか。ものすごく単純な話しをしよう。
M国には2人の人がいました。A君とMちゃんです。
A君は牛を持っていました。Mちゃんはその牛を100円で買いました。
しばらくたってAくんは銀行から借金をしてMちゃんから牛を150円で買いました。
またしばらくしてMちゃんは牛を売った売却益50円を担保に
銀行から借金をして250円でA君から牛を借りました。
そしてしばらくしてA君は売却益の100円を担保に借金をして300円で・・・
これがものすごく単純化したバブルというもの。
上の例での特徴3つを見てみよう。
1:牛の値段がものすごく上がってるが(始めは100円だが最終的に300円になってる)
牛自体が生み出すものは何も変わっていない。
つまり値段が3倍になっても3倍ミルクを出すようになってはいない。
2:AくんもMちゃんも見た目は金持ちになっている。
始めはA君の資産は牛(100円以下)でMちゃんは100円。
最終的にAくんは100円の現金(担保)と300円の牛(借金は200円)を持ってるし、
Mちゃんは300円をもっている。
3:ここでバブルがはじけて牛の値段が100円になると?
Mちゃんは300円の現金を持っている。A君の牛は100円になって、借金は200円のまま。
→どうみてもババ抜きです。
着目すべきはバブルが起こっているときは牛の価値だけがあがって、
MちゃんもAくんも金持ちになっている点。牛を担保にすればお金も借りられるので、
上の例にはないけどもさらにお金を引き出すことも可能。という点かな。
結局、産み出すものは何も変わらなくても、株や土地値段が上がるとこのような効果が生まれる訳だ。
そして最後に残るのはババを引いた人の借金と。
10億人が参加するババ抜き。だれがババを引くのでしょうか。
15年前、某国で1億人が参加したババ抜きでジョーカーを引いたのは銀行でした。
またマーケットの話しに・・・
今日の日記のまとめ
・T&G(テイクアンドギヴニーズ)の08年3月期予想が53%減益
・証券会社のレーティングの発表という仕事について
●T&Gの決算
5月は3月に決算を行う企業の決算発表が行われる月で、
市場もその発表を受けて動きやすい。
ハウスウエディング、カリスマ社長の野尻さんで有名な会社、
T&Gも今週木曜日の引け後に決算と今期の予想が発表された。
それによると、今回の決算はまあまあよかった(単体で前年比43%増の41億円の利益)のだが、
今期(08年3月期)の予想がぼろぼろ。連結で53%の減益を見込むものであった。
それを受けてT&G株は25日、S安で比例配分(出来たのは300株のみ、売りは9万株)となった。
●証券会社の仕事 マーケットリサーチ
さて、ここからが今日の日記のメインである。
多くの証券会社は社内の一部門として、調査部門をもっている。
この部門ではマクロ的な世界、日本経済の今後、セクターごとの動向、
そして個別銘柄について調査し、どこの会社が伸びるか、どこが落ちてゆくのかを調査することが
調査部門に属するアナリストたちの仕事である。
●市場調査部門の出す「レーティング」
この部門に所属するアナリストたちはただ調査するだけでなく、
投資家たちに情報を与えるべく「レーティング」と呼ばれるものを発表する。
このレーティング、詳細は証券会社によって異なるが、ようするに
ある銘柄に対して「買い(今は割安)」か「売り(割高)」か「中立」かという意見を発表することである。
場合によっては「目標株価」のように、対象の銘柄はxx円が適正株価だ、といったことまでご丁寧に指摘してくれる。
●T&Gのレーティング変更
さて、冒頭でT&Gの今期の大幅減益予想を述べたが、それを受けて証券会社でもT&G株のレーティングの変更があった。
・野村證券 2 → 4
・ゴールドマンサックス 買い(目標株価15万5千円) → 売り(目標株価3万5000円)
(※業績発表前のT&Gの株価は8万4千円)
いずれも矢印の左側が以前のレーティングで、右が変更後のレーティングだ。
野村の場合 1:強い買い~5:強い売り という5段階、GSが買い、中立、売りの3段階のレーティングがある。
つまりT&Gは野村、GSともに2段階の格下げ、ということになる。
●高収益ビジネスモデルの限界という格下げ理由のお粗末さ
今回の野村とGSのレポートでは
T&Gの誇ってきたハウスウエディングの高収益モデルが機能しなくなったと指摘し、格下げに至ったとしている。
しかし、どうも腑に落ちないことがある。
この「高収益モデル」がちゃんと続くのか、ということを調べて予想するのが市場調査部門の役割ではないだろうか?
むろん予想は立てていたのだろうが、GS、野村ともに見事にハズレた結果、何事もなかったかのように
じゃあレーティング変えます。ええ、今度は売りです。 というのはお粗末さが拭えない。
目標株価だって15万5千円から3万5千円というのは4分の1じゃないか。
もちろん予想が外れた際、すぐに変更するということは悪いことではない。
間違っていることがわかっているのに変更せず、ずるずると・・・よりずっとよい。
ただ、素人女子高生投資家にお粗末だなあ、と感じさせる言い訳はしないでくれよ。
プロなんだから。
●調査部門の名誉挽回と根拠のないウワサの否定
予想が外れたからじゃあ変更はヒドイ。という批判はしたのだが、逆に当たっていることも述べておこう。
実際昨年、IT全般のセクターについて証券会社は軒並みこれから(とくに広告は)伸び悩むだろうと予想を立てていた。
この予想は実際当たり、IT企業が多く上場する新興市場はズタボロになった。
そして07-08年もこの流れは継続するというのが多くの証券会社の見方である。
さて、最後にひとつ。
このレーティングにまつわるウワサで、XX証券は大量に某銘柄を抱え込んだ、それでレーティングを上げた!とか
安く買いたいからレート下げたんだろ!!!という話しが半分本気で稀に聞く。
しかし、証券会社では厳格に調査部門と自己売買部門は分けられており、
調査部門のレポート発表前に自己屋がみるということはまずない。個人レベルではしらんが。
もししてたらインサイダー(?)取引だしね。
前々回、自己売買についてのお話をしたので今日は調査部門のお話しでした。
いちおう言っておくと、私は女子高生です。しかも美人の。
今日の日記のまとめ
・最高値更新しての陰線、高い出来高は天井か
・上海市場はすでに東証並みの売買総額
時事通信でこんなニュースが。
2007/05/24-19:46 上海株、反落=中国
【上海24日時事】24日の中国・上海株式市場では、連日の最高値更新を背景に取引が活発化し、
市場全体の値動きを反映する上海総合株価指数は一時、4200を初めて突破した。
その後はB株(外貨建て取引株)主導で軟化し、同指数の終値は前日比0.54%安の4151.133となった。
売買総額は2500億元(約3兆9000億円)を超え、9日に次ぐ史上2番目の大商いだった。
(時事ドットコム)
上のニュースいくつかみどころがある。
(マーケットのニュースが続いてますね。ごめんなさい。)
●マーケットに関して
高値を更新しての陰線、かつ異常なまでの出来高は短期的な高値の抵抗線になる。
それでも後場に下げ渋って下ヒゲがでたから案外あっさり高値抜くかもね。(←自分の予想はこっち)
また、グリンスパンさんの発言があったにせよ
B株(外国人が取引できる株)主導で下げたとのことからやはり外国人主導の相場。
●売買代金4兆円(2500億元)
このニュースを見て驚いたのはここの部分。
東証一部の一日の売買代金が大体2~3兆円、大商いで4兆円越えってところなので、ほぼ同じ水準じゃん。
ただし、上海のこの売買代金はおそらく上海市場のすべての売買代金であることに注意されたし。
この10年でぞくぞくと外国企業が東証から撤退したのに対して
これからは東アジアでは中国で上場、って企業増えるんだろうなあ。
落ち目の国日本と成長余地のある中国、これからどんどん抜かれていくと思うと悲しくなるね。
憂えだよ憂え。
今日の日記のまとめ
・証券自己売買屋さんは3種いるらしい
・見せ玉って何?
「見せ玉」で利益170万、監視委が永和証券らの処分勧告(読売ONLINE)
証券取引等監視委員会は22日、うその売買注文で株価を変動させて利益を得る証券取引法違反の
「見せ玉(ぎょく)」を行ったとして、永和証券(大阪市)と契約ディーラーの法人と個人に対し、
行政処分などの措置を講じるよう金融庁に勧告した。
監視委によると、永和証券大阪株式債券部の契約ディーラーは、2005年9月~06年2月、
東証1部上場の5銘柄について、前もって株を購入したうえで、
うその買い注文で株価をつり上げて高値で売り抜け、
その後買い注文を取り消すなどの行為を計21回にわたり繰り返し、約170万円の利益を得た。
監視委に対し、契約ディーラーは「利益を上げなければならないというプレッシャーがあった」などと話しているという。同社は、内部管理体制の不備で不正行為をチェックできなかったとして勧告対象となった。
(2007年5月22日19時58分 読売新聞)
証券会社では顧客の売買の手数料を取る業務とは別に、自己資金での売買で売買をする部門も持っている。
この「自己屋さん」にも三種類いるようで、正社員、契約社員、契約法人とある。
契約法人とはディーラーさんが個人事業主として起業し、その法人格と証券会社で契約を結ぶ、という形式。
上の3種のうち、右に行けば行くほど利益が出た時のインセンティブが高く、
左であるほど身分が保証されているらしい。
また、正社員が大きいポジション所持を許されている場合が多いそうだ。
上のニュースはディーラーの法人、ってでてるからディーラーさんは個人事業主として契約してたんでしょうね。
法人契約の場合、給与もシビアらしく、損した分は返済となるんだってさ。
見せ玉っていうのは
下値に「買うつもりのない注文」を出すことによって市場参加者が、
「お、下にでかい買いがあるから下がらないぞ。」と思い、買いだす。
実はその際の売り手は下値に注文を出した本人であり、高値で売り抜け、
その後に下値に出した注文を取り消すというもの。
売りバージョンはその逆ね。
しかし、永和証券って会社、初めて聞くなあ。
日本にある証券会社って300社あるらしいよ。
小さいところはネット証券に押されて大変なんだろうね。
だけどこれから市場に対する背信行為みたいなのはどんどん取締りがきつくなると思うな。
いまは新興市場でお金持ってる個人だと思うけど、ずいぶん汚いことやってる。
見せ玉、クロス取引、無法状態みたいな感じだけど、
金融規制緩和で参加者が多くなってくればなるほど取締りもきつくなるからね。
市場が大きくなる際、モラルハザードは常に起こる。
いずれ自然とよくなってくるでしょう。
忍者ブログ | [PR]