美人女子高生Mちゃんが一日一問経済クイズを出しちゃいます。→出してません。経済解説ブログに退化。
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今日の日記のまとめ
・インサイダー取引は物証提示が難しい
・検察側求刑15億円の追徴金は相当控えめ
・keio.jpから使えるマガジンプラスは精度悪い
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先週の後半だったか、村上ファンドのニッポン放送株取得にかかわる
インサイダー取引の有無をめぐる裁判で検察側の求刑があった。
検察の求刑は
懲役三年 追徴金15億4900万円 罰金300万円
という内容であったが、今日はこの追徴金について少し解説してみたい。
インサイダー取引の構成要件は詳しく知らないが、
とりあえずインサイダー情報を知りつつ取引をすることがアウトなのだろう。
どの辺からの情報が「インサイダー」の情報になるのかという問題もグレーなところだが、
今日その点は触れない。
さて、追徴金の話しである。留意すべきは2点
・村上ファンドはニッポン放送株を2004年9月から翌年1月末にかけて段階的に買い増している。
・買い増ししている間に何回かLD側からTOBについての情報っぽいこと(インサイダー情報)を聞いている。
→つまり、何回目の「情報っぽいこと」がインサイダー情報に認められるかで追徴金が変わってくる。
これを踏まえたうえで
東洋経済 2007年2月17日号にわかりやすいチャートが乗っていたので
以下それを元にまとめてみる。(ほぼ引用)
9月15日の「(資金調達先の紹介を)お願いします」と聞いた時点なら129億円
↓
11月8日の「資金繰りのめどが立ちました」がインサイダーなら102億円 ←当初求刑はココだろうと報道
↓
1月6日 LD「ニッポン放送株、TOび・・」 村上「ちょっとちょっと、今の僕聞いてないから」
これがインサイダーなら19億円 ←実際の求刑はこの近くに
↓
1月28日「外国人株主の連絡先を教えてくれ」と聞いたときなら、その後買い増してないので0円
(引用おしまい)となる。
注目すべきは、多分これ全部インサイダーの要件にひっかかるんだよね。
ただ、証拠がどうしても証人に限られ、物証がないから勝てる見込みが少ない。
しかたねーから物証のある15億円を求刑、って流れなところ。一桁ちげーじゃねーか。
つまりインサイダー取引って手紙とかメールで情報を交換せずに、
会って口頭で、あるいは電話でとなるとほとんど証拠がのこらず、
あとはサイダー取引し放題という印象を残している。こりゃもうどうしようもないね。
かといって、物証があいまいなまま裁く訳に行かないし、
いまの司法じゃ永遠に解決できないモノなのかもしれん。
最後にひとつ。
上でつかった東洋経済の記事の最後には
「なお、回を重ねるにつれ、検察が読んだ証人が弁護側に有利な証言をする異常事態が目に見えて増えてきた。村上ファンドの女性社員が自宅マンションに検察側証人を呼ぶなどして、”篭絡”を画策してきたことが判明・・・」
とある。物証のある15億円で求刑しざるを得なかったのはこれが原因か・・・
この辺の手段の選ばなさは米国の(ハゲタカファンド系の)ヘッジファンドを思い浮かばせますねw
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